震度6弱の地震で県と四国電力が伊方原発について会見 「再稼働後、最大の揺れ」(4月18日未明)
2024年4月18日(木)03:03
愛南町で震度6弱などを観測した17日の地震を受け、県と四国電力は18日未明から伊方原発(伊方町)の状況などに関して会見を開いた。
【県原子力安全対策推進監】
昨日23時14分に発生した地震の伊方原子力発電所の影響について、今現状で分かっていることを申し上げます。まず、昨日23時14分の地震で、四国電力から23時34分に県の方へ連絡がございました。
地震でございますけれども、最大で2号機で、38ガル。これは水平ですけど、観測しております。運転している方は3号機でございます。こちらの方は最大で33ガルを観測しております。
伊方発電所3号機については、運転は継続中でございます。なお、念のため、設備の設定、巡視点検を実施しております。この地震による環境への放射能の影響はございません。
その後、四国電力の方から設備の点検の中で、一部運転に関する部分がございました。その後のところからでございますけれども、伊方発電所3号機の湿分分離加熱器の第2段ドレンタンクの水位制御弁の制御が不調となり、発電機出力が約2%低下してございます。ですが、基本的に運転には影響がございません。
現在、設備の巡視点検を引き続き実施しているところでございます。県といたしましては、原子力センター職員が伊方発電所に立ち入り、現場の状況を確認している状況でございます。また、環境放射線テレメーター装置による周辺環境放射線等については異常がないことを確認しております。
【記者】
四国電力に対して、いまどういう呼びかけを行っているのか。
【推進監】
基本的に設備の異常等があるかということについて、引き続き確認をお願いしているところでございます。
【記者】
湿分分離加熱器の異常は、地震によるものと考えていいのか。
【四国電力】
今はそう考えていますけど、実際、何が原因だったのかは、これからの調査になると思います。
【記者】
加熱器は原発の運転にどのような役目を果たしているのか。
【四国電力】
簡単に言いますと、これは2次系、いわゆる炉の方じゃなくて、タービン側の方で、発電機に直結しているタービン側の施設です。タービンは4段ぐらい繋がってるんですけれども、最初のところに高圧っていうところが入って、その後、低圧、低圧。その間に入れて、高圧で1回使った蒸気を湿分、湿った分を落とすんですね。
それで蒸気は乾いている方が力が出ますので、湿気を落として次のタービンに送る設備になります。それを落とした水が下にたまるのがドレンタンクというイメージです。基本的には本来、落とした水も少し温かいので再利用できるんですが、水位制御弁の不調で(再利用する水の量が減り)出力が落ちてしまった。全体的に出力が2%下がった状態。
【記者】
2%下がったことで、送電自体も若干影響が出てくる?
【四国電力】
ほぼないとは思ってます。もちろん定格から比べると、もちろん少しずつ下がってる状況ですけれども、送電への影響は確認されてない。
【記者】
今、現状に問題がないということなんですけど、主要部分を100とすると、ほぼどのぐらいを確認したっていう、イメージでいうと 。
【四国電力】
パトロールで継続してやってますので、今全ての確認が回ってる状況ではないですね、なかなか割合は少し難しいかなと。
【記者】
すごいクリティカルなところは確認されている。
【四国電力】
そういう意味では運転に影響があるような大きなところは現時点では確認されていない。
【記者】
今のところは運転に影響があるような設備には異常がない?
【四国電力】
現時点では。今、現場パトロールやってます。
【記者】
今回観測された揺れは2月の地震より大きいですか。
【四国電力】
大きいです。2月の時は最大で1号機でしたけれども30ガルでした。今回は2号機で38ガル。伊予灘地震が平成26年の3月14日にあって、それが1号機で56ガルだったんですけども、その時は再稼働していないですね。なので、平成28年の再稼働後という意味では今回が最大ですね。
【記者】
芸予地震の時は。
【四国電力】
平成13年の芸予地震は2号機で64ガルです。
【記者】
基準地震動は。
【四国電力】
650ガルです。
【記者】
A区分の大きな地震の発生は何ガル以上で?
【四国電力】
20ガル以上。