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愛媛FC×FC今治 クラブ首脳陣が語る「伊予決戦」（中）
愛媛ＦＣとＦＣ今治が対戦する「伊予決戦」が１１日午後６時、ニンジニアスタジアムでキックオフする。愛媛ＦＣはＪ３優勝が決まる可能性があり、ＦＣ今治としても逆転昇格に向けて負けられない戦いで、激戦必至。両クラブのサポーターを含め、多くの県民の注目が集まっている。
Ｊ３のリーグ戦としては４度目となる伊予決戦を２週間後に控えた１０月末、愛媛ＦＣの村上茉莉江取締役と、ＦＣ今治の矢野将文社長のスペシャル対談が実現した。同じ愛媛にあるＪクラブの経営陣は互いをどう見ているのか。「（ＦＣ今治の存在は）突然、雷が落ちたよう」「愛媛ＦＣのファンクラブに入っていた」など、約１時間半にわたった対談を詳報する。
第２弾ではサッカークラブを経営する苦楽や、さらなる観客増に向けた考えを聞いた。（聞き手・竹下世成）
愛媛FC×FC今治 クラブ首脳陣が語る「伊予決戦」
（上）はこちら
⚽大手企業との違い
－東京の話も出てきましたが、２人とも県外でスポーツとは違う業種で働いた経験があります。スポーツ業界に入った時のギャップや、通ずるものは何かありましたか
ＦＣ今治・矢野社長
２００７年にファジアーノ岡山の木村正明・前社長と一緒に、当時Ｊリーグエンタープライズの社長をされていた豊島吉博さんを訪ねたんですよ。木村社長が「サッカー協会かＪリーグに知り合いがいただろ。ちょっとＪクラブの作り方を１から勉強するから、矢野も一緒に来い」と言われ、仕事をサボって。「Ｊリーグクラブ作るには要件を満たさないと、成績を上げても上がれないんだ」みたいな説明を受けたんですよ。
そこからファジアーノさんはどんどん活躍してらっしゃる。僕にしてみればある意味、疑似体験をしていたんです。疑似体験してすごく楽しかったから、仕事にするとは思ってなかったんです。もう十分楽しんだと。
そこからファジアーノさんはどんどん活躍してらっしゃる。僕にしてみればある意味、疑似体験をしていたんです。疑似体験してすごく楽しかったから、仕事にするとは思ってなかったんです。もう十分楽しんだと。
－その１０年後にまたやるとは思っていませんでしたか
ＦＣ今治・矢野社長
全然思ってなくて。僕なりに石橋（智之）さんとか愛媛ＦＣさんの関係者とも東京に行っている時にお会いしていて。愛媛ＦＣさんが活躍してるのも知っているし、身近な先輩がＪクラブを作ったのも知ってたので、２０１４年の１０月１９日に岡田武史と会い、いろいろお話をしてもらって「一緒にやらないか」と言われたときには、「あぁ、これだ」と思ったわけですよ。
一同：（感嘆）
ＦＣ今治・矢野社長
ずっと気になっていた世界なので、業務として携わるようになった時にそんなに違和感はなかった。今まで自分が培ってきた人間力全てで、今仕事をさせてもらってるという感じですかね。
違いがあると感じたのは、（以前勤めていた）大きな会社の場合は自分の業務の範囲が決まっている。より専門性を上げ、プロフェッショナルとして自分の役割を果たしていくことが面白さだと思うんです。
一方で、スタートアップとしてフットボールクラブ運営会社を作るというと、接点を持った話が業務かどうかや、どう業務に落としていくかをやらなきゃいけない（笑）。全部やったのでうちの会社でやっていることのほぼ全ての業務に、肌感覚があるわけですよ。もちろん、「アカデミーチームの育成をどうやってやってるか」などは、現場にいつも出てるわけではないので分からないんですが、全部一通り関わったものが今ある。
そう見ると、全然違いましたよ。役割が決まっていて、何をどうアウトプットするかという業務と、「一体この話は何だ」から始めて業務に落とし込んでいくのは。ただ、これはあらゆるスタートアップ会社に共通するとは思います。
違いがあると感じたのは、（以前勤めていた）大きな会社の場合は自分の業務の範囲が決まっている。より専門性を上げ、プロフェッショナルとして自分の役割を果たしていくことが面白さだと思うんです。
一方で、スタートアップとしてフットボールクラブ運営会社を作るというと、接点を持った話が業務かどうかや、どう業務に落としていくかをやらなきゃいけない（笑）。全部やったのでうちの会社でやっていることのほぼ全ての業務に、肌感覚があるわけですよ。もちろん、「アカデミーチームの育成をどうやってやってるか」などは、現場にいつも出てるわけではないので分からないんですが、全部一通り関わったものが今ある。
そう見ると、全然違いましたよ。役割が決まっていて、何をどうアウトプットするかという業務と、「一体この話は何だ」から始めて業務に落とし込んでいくのは。ただ、これはあらゆるスタートアップ会社に共通するとは思います。
－村上さんもすごくうなずいていましたが、いかがですか
愛媛ＦＣ・村上取締役
中小企業も、長くやってても人的リソースが十分に確保できてるわけではないので、どうしてもマルチタスクになってしまいます。（矢野さんが話した）その違いは大きくある気がしますね。
あと、私がすごく感じたのは、熱量。すごいんですよ、社員の熱量が。全国からサッカービジネスに携わりたくて集まってきているので。どこの社長さんも「社員のモチベーションをどう上げるか」とすごく悩むんですが、（愛媛ＦＣは）そこはあんまり。どちらからと言うと、やらせすぎて非効率に走らないように止めないといけない（笑）そこはマネジメントですが、モチベーションの違いはめちゃめちゃ感じます。
私はＩＢＭのコンサルタントからキャリアをスタートしていますが、素晴らしい大企業でグローバル企業でした。すごく優秀な社員たちがいますが、サッカーに携わってる人たちほどのモチベーションで仕事に取り組んでたかっていうと…。やはりそこが特殊。私も中に入って「やけどしちゃう」「熱すぎるよ」って思いましたね（笑）
あと、私がすごく感じたのは、熱量。すごいんですよ、社員の熱量が。全国からサッカービジネスに携わりたくて集まってきているので。どこの社長さんも「社員のモチベーションをどう上げるか」とすごく悩むんですが、（愛媛ＦＣは）そこはあんまり。どちらからと言うと、やらせすぎて非効率に走らないように止めないといけない（笑）そこはマネジメントですが、モチベーションの違いはめちゃめちゃ感じます。
私はＩＢＭのコンサルタントからキャリアをスタートしていますが、素晴らしい大企業でグローバル企業でした。すごく優秀な社員たちがいますが、サッカーに携わってる人たちほどのモチベーションで仕事に取り組んでたかっていうと…。やはりそこが特殊。私も中に入って「やけどしちゃう」「熱すぎるよ」って思いましたね（笑）
－コンサルタントとして、他にもいろんな企業を見たかと思いますが屈指の熱量ですか・・・
