愛媛新聞ONLINE

2024
52日()

【今年も県立高最多の東大合格者数】松山東高生が語る「私の東大合格体験記」

2024年3月26日(火)08:00

 愛媛新聞ONLINE恒例の東大合格者座談会。今年も県立で最多となる5人の合格者を輩出した松山東高から4人の皆さんが参加してくれました。
 これまで10人以上の東大合格者から話を聞きましたが、「自分の思いをちゃんと言葉にできる」「目標に向けて努力し続けられる」「自分に合った勉強方法を創意工夫する」といった点が共通しているように思います。東大合格に道を開いた皆さんの勉強法、苦手の克服法など、たっぷりと話をうかがいました。(坂本敦志)

 

桧垣茉奈さん(文科Ⅲ類)
野本帆希さん(文科Ⅲ類)
須賀大雅さん(理科Ⅱ類)
山内駿介さん(理科Ⅰ類)

 

東京大学の赤門=東京都文京区

 

Q 東大の志望理由を教えてください。

 

桧垣さん 最初は全然大学のことを調べてなくて、東大も当然、全く視野に入ってなかったんですが、1年生の時の担任の先生から、夏休みの三者面談で「東大はどうか」って勧めていただいて、そこから意識するようになりました。2年生の冬に学校の「東京大学フィールドワーク」に参加させてもらい、模擬講義を受けたり、東大生の方と話をしたりしてみて、ここで学んでみたいなと思うようになりました。
 一番魅力的だと思ったのが、リベラルアーツ教育です。私は文系を選んでいるんですが、理系の科目にもすごく興味があるので、東大の最初の2年間、文理横断型の学習ができるというのは、とても私に合っていると思います。

 

野本さん 私も最初は全く東大を受験しようと考えていませんでした。父は「東大推し」で、2年生の時「思ってなくてもいいから、第1志望は東大と書け」とすごく言われて、1回書いてみるかって軽い気持ちで書いたら、その気になってしまったという感じです。
 桧垣さんと同じように私もフィールドワークに行って模擬講義を受けて、ここで学びたいなと強く思いました。
 私も学びたい学問が特にこれって決まっていたわけではなかったので、2年間を通して自分の興味を広げられるという点で、東大が魅力的だなと思いました。

 

須賀さん 僕が東大に決めたのは結構遅くて、高3の春、進路科の先生に相談して決めました。元々は医学部に行きたかったのですが、国立大学の医学科はどこもあまり変わらないように見えて、どういう基準で決めればいいか分からなくなり、進路科の先生に相談しました。
 かるた部だったので、大学でもかるたをしたいという条件と、国立という条件、医学部という条件を考えた時、医歯薬系は、キャンパスが離れていることあるので、かるた部はやりづらいんじゃないかと言われて、どこが近いですかと聞くと、東大と京大と言われたので、東大にしますっていう感じです。
 よく考えればそれは別になんとでもなったんじゃないかって思うんですが、それをきっかけに東大を調べたり、東大生がテレビやYouTubeで活躍しているのを見たりして、すごくかっこいいなと思い始めました。そうすると、医学部を優先するのではなく、東大に入りたいという思いが強くなりました。東大に入り最初の2年間でいろいろ学んで、医学部に入ることもできなくはないので、いろいろな分野を勉強して、自分のやりたいことを見つけたらいいなと思いました。

 

山内さん 僕は最初は京大にしていました。漠然と何か、かっこいいなと思って。でも2年生の3学期に担任の先生と話し合って、成績も上がっていて、京大よりも東大の方が僕のタイプに合っているんじゃないかと言われました。僕は勉強で他人に勝ちたかったので、東大に行けば、それも実現できます。

 

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