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2024
52日()

愛媛FC J2開戦 シーズン序盤戦振り返り&今後の展望

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 上々の滑り出しと言って良いだろう。3年ぶりにJ2の舞台に復帰した愛媛は、昨季J3を勝ち抜いて成長した姿をシーズン序盤から見せている。第10節を終えた時点で戦績は4勝3分け3敗の勝ち点『15』。立ち位置は9位とリーグ中位ではあるが、勝ち点はプレーオフ圏内の6位と並び、さらにその上を狙える好位置につけている。(松本隆志)

 

■組織的な攻撃が最大の強み

 

新加入・窪田のゴールで、3年ぶりに復帰したJ2開幕戦を白星で飾った愛媛FC ⒸEHIMEFC

 愛媛FCの序盤戦の戦いぶりで目を見張るのは昨季、J3の舞台で培った“ノンストップ・フットボール”を臆することなく選手たちが体現しようとしているところだ。

 開幕戦こそ徹底したフィジカルサッカーで臨む秋田相手にややイレギュラーなスタイルで挑むことを余儀なくされたが、第2節・清水戦以降はハードワークをベースにした前線からの能動的な守備に加え、積極的に縦へのボールを前線につけてアクションを起こす攻撃で躍動。チャレンジャー精神を持って愛媛のスタイルを貫くことで、“個の力”で大きく上回るライバルチームを“組織の力”で凌駕する場面を何度となく見せた。

 愛媛最大の強みは攻撃面にある。敵陣でテンポよくパスを繋ぎながら、要所で鋭い縦パスを供給。個々が連動した組織的な攻撃にはライバルチームも大きく手を焼いている印象がある。

 

愛媛FCの組織的な攻撃を支える深澤、谷本のボランチコンビ(写真上)とトップ下の石浦(左下)、エースストライカーの松田 ⒸEHIMEFC

 深澤佑太、谷本駿介の幼馴染ボランチコンビにトップ下の石浦大雅を加えた中盤のトライアングルが攻撃の中枢となり、サイドハーフには新加入のスピードスター、窪田稜が加わって新たな強みを発揮。そして最前線では昨季J3最優秀選手に輝いたエースの松田力がきっちりと仕事をこなす。攻撃に人数をかける分、相手のカウンターを受ける場面では苦しい状況に追い込まれるが、失点以上に得点を取ることがチームとしてのスタンス。あくまでもゴールへ向かうことにフォーカスしており、その戦いぶりは・・・

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